社労士と行政書士のダブル受験体験記

2023年に合格を目指すブログです。

★★★ベンジャミン・バトン 数奇な人生

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ベンジャミンバトン


秒針が逆に動く掛け時計から物語は始まった。老人の姿で産まれたベンジャミン・バトンは年月が過ぎると共に若返っていく。何となく想像はできるが、実際に一緒に過ごしたデイジーにとってはとても辛い人生だったように感じた。あるいは幸せだったのだろうか?

 

船に乗って航海の見習いをしたり、泳いだり踊ったりピアノを弾いたり。それらのすべてが生きていることを実感させられた。幼なじみと結婚して子供を授かるところが幸せのピークだったのかもしれない。

 

「自分は父親にはなれないから、君の前から消える」と寂しい言葉を残してデイジーの元を去っていく。十数年後、子供と同い年くらいの頃に再会するが、「あなたの言っていたことは正しかった。二人を育てることは耐えられない」とベンジャミンの言いつけ通り、一緒に歳をとっていく男と再婚する。

 

ベッドに臥す老母に対して、女性が日記を読む形で物語が展開していくが、ここで初めて女性があの時の人がそうだったのとリンクする。

 

歳をとっていくにつれて若返るということは、死ぬ時期が分かってしまうということで、そこも切なかった。デイジーは記憶を失っていったベンジャミンに寄り添いながら死を見届けてくれた。

 

折しも病院にはハリケーンが襲来しており、避難勧告も出ていたが2人はここに留まることにしていた。日記を読み終えたことで満足して逝ってしまったのだろうか。