★★★ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密
当時53歳のミキサーのセールスマン、レイ・クロックはサンフランシスコ郊外に画期的な外食店を見つける。その名は「マクドナルド」と言い、ウェートレスがいない代わりに商品が30秒で出てきたり、皿を使わずに紙で包まれて提供されたりと、レイにとって驚きの連続だった。
初めての来訪でマクドナルド兄弟は親切に店内を案内してくれて、システムやノウハウを余すところなく説明してくれた。
ただ単純に自分たちのビジネスを分かって欲しかっただけなのかもしれないが、ノウハウの提供に対価が伴う今の時代からは考えられないと感じた。逆に言えば、そのシステムやノウハウに将来性を感じたレイの力がすごいのだろう。
タイトルの「ファウンダー」とは創業者の意味だが、本当にこのビジネスの基礎を作ったのはマクドナルド兄弟で、レイ・クロックはそのビジネスを奪った悪人風に描かれていた。だが、一個人商店に過ぎなかったマクドナルドを国内や海外にまで広げたのは彼の手腕だし、不動産を絡めて加盟店を増やしていったのも同様だ。
ビジネスとは食うか食われるかだと作品にもあったが、大きな成功を収めるにはお人好しなだけではダメで、シビアさや非常さを持ち合わせないとなし得ないことを学んだ。
そして、ビジネスの成功に一番大切なことは「執念」だと言っていたことも忘れないようにしたい。