★★★★★エリザベス
現在の英国女王かと思っていたのですが、エリザベス1世のお話。中世ヨーロッパには様々な謀略や裏切り、愛憎、戦争などが渦巻いていました。誰が味方かも分からず、初めは犯罪者として扱われ、長く苦しく辛い人生を歩んでこられたのがこの作品で少しでも体験できた気がします。
この作品で学んだ3つの要素をビジネスにも活かしたいと思います。
1.話を聞き、決断し、責任を取る
スコットランドとの戦争をすべきだという家臣たちのムードに対し、経験不足なエリザベスは全員から意見を聞いていました。その中には「戦争をするべきではない」という意見もありましたが、結局は押し切られる形で戦争に踏み切ってしまい、大敗します。責任論を問う声もあり、女王は窮地に追い込まれました。
「押し切られる」という表現を使いましたが、それが総意であり、戦争に意味や意義を見出したからこそ踏み切るという決断を下したのでしょう。それは太平洋戦争時の日本も同じことだったのでしょう。
戦争であれば犠牲者を出したことや、負けた結果に対して責任を取らねばなりません。辞めるのも一つかもしれませんが、女王は逃げずに向き合うことで結果に向き合いました。重要なのは「同じ過ちを犯さないために次どうするか?」ということではないでしょうか。
2.揺るぎない信念を持つ
女王になる前のエリザベスはダンスや恋を楽しむ普通の少女でした。ある日突然囚われの身になることで否応なく王位騒動の中にいることを体験しますが、自分を取り巻く様々な出来事を通してエリザベスは
「英国と結婚する」
ことを選びました。女王という立場に求められていること、自分が何をなすべきなのか、その答えを見出した発言です。
自分の興味のあることや好きなことを通して「自分はこれから何をなすべきか?」という使命感や信念へと思いを昇華させることが重要なのだと感じました。
3.不要なものを切り捨てる
自分の理想や目的の遂行のため、邪魔なものは排除します。女王も自分の敵をすべて排除して理想の世の中を築き上げました。理想とは為政者にとってのあるべき姿ともいえるかもしれませんが、「歴史は勝者のためのもの」なのかもしれません。
揺るぎない信念を持ったら、そのために何が必要なのか、何が不要なのかを見極めていらないものを「捨てる勇気」が必要だと感じました。
自分の知らない世界を体験することで、今の世の中をどう生きるべきかを学ばせてくれた作品です。