グリード上 レッドゾーンの続編で、アメリカを舞台にリーマンショックの様子を描いた作品です。投資銀行がサブプライムローンの影響で顧客の信頼を失っていき、株価も下がって破綻に追い込まれます。市場の守り神、ストラスバーグは鷲津にGC救済を求めますが…

レッドゾーン下 アカマ自動車をめぐる買収劇が完結しますが、中国だけでなくアメリカも巻き込んだ壮大なディールとなり、最終的に兆単位の利益を上げることとなった鷲津の手腕に驚かされるばかりでした。 自分に投資を教えてくれたかつての師に対しても臆す…

ハゲタカ2.5 ハーディ（下） 日光、パリ、中国を舞台に様々な思惑や謀略が交錯し、松平貴子とミカドホテルを巡った事件が次々と起こっていくのに引き込まれていきました。 物語の展開上仕方ない部分もあるでしょうが、中国を悪役に仕立てているのを感じまし…

41歳の通訳者が15年ぶりに本気で取り組んだ英語学習法君は心躍る英語に触れているか！川合亮平 著書の中で英語の学習の在り方を問われたので、思考を整理するのを兼ねてまとめておきます。 Q 1：Why： あなたはなぜ英語の勉強をしたいと思っているのでしょう…

ハゲタカ2.5 ハーディ（上） 松平貴子という人物は一本気で一途な性格なのだろうと想像します。綾野剛主演の「ハゲタカ」では沢尻エリカが演じており、非常に印象的でした。自分でも不器用な生き方だと自覚しており、ミカドホテルを守るためにできることは手…

ハゲタカⅡ下 真山仁 曙電機を巡る買収劇が本格的になってきて面白くなってきた。滝本率いるシャインが曙電機の買収をもくろむが、その背後にはアメリカの軍需ファンド「プラザグループ」の影があった。滝本は日本財界のトップでもあるが、外資と手を組んで日…

ハゲタカⅡ上 真山仁 前作から１年が過ぎ、軍用機の話から物語は始まる。テスト飛行がうまくいかなかったのは装置の精度の甘さが原因で、日本の曙電機という会社が特許を持っていたことが判明する。軍需ファンド「プラザ・グループ」はその会社への買収を始め…

ＧＡＦＡ ４騎士が創り変えた世界 この世に降り立った4騎士という名の会社を総称してGAFA、Google、Apple、Facebook、Amazonと言えば、みなさんも一度はお世話になったことがあるかと思います。 最近、時価総額でGoogleが1兆ドルを超えたとニュースになりま…

ハゲタカ下 真山仁 太陽製菓というお菓子のメーカーの買収話やミカドホテルのＭＢＯの話など、企業買収がこの巻で本格化してきており、わくわくしながら読んだ。 同族経営は経営者たちにとっては経営がしやすかったり利益を一族で分け合えたりというメリット…

出世と左遷 高杉良 損害保険会社の会長秘書相沢が主人公の話で、会長が絵の個展で1000万の商品券をもらうところから物語は始まる。秘書室長や総務部長などと色々な根回しを進めるも、結局会長の意にそぐわずに左遷されてしまうのはよくある話なのだろう。 宮…

ニッポンの創業者 童門冬二 大変革期に求められるリーダーの生き方というサブタイトルで、 ・渋沢栄一 ・五代友厚 ・川田小一郎 ・根津嘉一郎 ・岩崎弥太郎 の五人を紹介しているが、次の一万円札の肖像画になる渋沢栄一氏の部分を読んだ。 幕臣として徳川慶…

青年社長 居酒屋「ワタミ」を創業した渡邊美樹氏の立志伝。開業資金を貯めるために佐川急便のセールスドライバーを１年間勤めるところから物語は始まる。 よく「ワタミはブラック企業」と揶揄されることがあるが、この時の自分に鞭打って頑張った経験から来…

燃ゆるとき 高杉良 武田鉄矢のマルちゃんのCMでお馴染みの東洋水産という会社の創業から現在に至るまでの実名経済小説。 以前にワタミを描いた｢青年社長｣と同様にノンフィクションで実際の出来事を時系列で追っているとともに、創業者の森和夫氏も渡邊美樹氏…

THE BIG SHORT 銀行や投資家たちが不敗神話だと信じていた住宅市場が、CDSというジャンク債の崩壊によって滅亡していく様は、まさに資本主義の終焉で同時に日本のバブル崩壊を彷彿とさせた。 サブプライムローンや金融危機の話については聞き及んでいたが、…

ルーズベルトゲーム 池井戸潤 ソフトバンクの工藤公康監督の息子が、野球をテーマにしたこの作品に出演したことが話題となった。野球部の廃部と吸収合併の危機が同時に訪れる、池井戸作品の真骨頂。 タイトルの「ルーズベルトゲーム」とは、アメリカのルーズ…

ハゲタカ上 真山仁 綾野剛主演のドラマから原作へ入る。ニューヨークの元ピアニストである主人公、鷲津雅彦はとあることから投資ファンドの世界へと身を投じ、わずか数年で社長に登りつめて企業買収のプロとなる。第一巻では沢尻エリカ演じるミカドホテル社…